[iha’s column] AniPAFEとは、いったい何なのかを考えてみる。
■ INTRODUCTION
「AniPAFEとは、いったい何なのか考えてみると言っても、自分で作っているのでは?」と、思われるかも知れません。
ですが、毎年少しずつルールが変わっていますように、このルールは様々な影響を受けた結果、この形になっています。
JAPAN-EXPOなどの多くの動画イベントは勿論、コミケ、ワンフェス、最萌トーナメント、MMD杯、etc.etc
第1回の頃の部門賞は、アカデミー賞を参考に作ってありました。
ルールの概要も、実は私がリアルの仕事で取り仕切っていたイベントを下敷きにしています。
「何故、この様なルールになっているのか?」
「AniPAFEとは、いったい何なのか?」
改めて自分で考えて行きますので、皆様宜しく御願い致します。
当たり前ですが、この文章など読まずに参加して頂いて、全然OKです。
様々な考えの人がいて、様々な物を求めて、多くの人が、このイベントに参加しています。
「主催者の意にそぐわない者は排除する」等と言う物では、全く無い事を御理解頂けたら幸いです。
■ FESTIVAL
AniPAFEの名称は、実は「AMV/MAD FESTIVAL」であって、「AMV/MAD CONTEST」ではありません。
コンテスト形式を取ってはいますが、それは、コンテスト自体を楽しもうと言う物であって、真剣勝負の為のルールにはなっていないのです。
本当に良い動画を1位にするのであれば、一般投票制ではなく、審査員制にした方が良いかと思います。
この一般投票制と言う枠組みの中で、勝負をし、一喜一憂する。
自分も審査員になって楽しむ。
この様な形式である事が読み取れるかと思います。
参加した人が楽しんで下さればこそ、周りで見ていた人も、参加してみようかと思います。
AMV/MAD界隈の人が、楽しそうにしている事こそが、その界隈の人数を増やします。
皆様も是非、楽しそうにしていて下さい(強制)w
ただし、もう少し「CONTEST」よりにして欲しいと言う意見も多く、いずれ審査員特別賞等を導入して行く事はあるかも知れません。
ちょうど「MMD杯」は、審査員制を導入する運びとなりました。
これはどちらかと言うと、投票制(マイリストの数を競う)の不備による物かと思います。
「AniPAFE」は、その辺りは最初から考慮し、投票にはニコニコアカウントが必要となっています。
また、10作品以上への投票が義務付けられていたり、組織票などを運営が判断し無効にすると言うセーフティが掛けられています。
■ CONTEST
何故コンテスト形式なのか?
まず、「日本にはAMV/MADのコンテストが、あまりなかった」からです。
これはかなり重要です。
「コンテストは、レベル向上の一助となる」
上位を目指そうと言う向上心にも繋がりますし、他の作品との比較も出来ます。
日本に、このコンテスト形式のイベントが少ないのは、なかなかに致命的だと私は思っています。
ネット世界が、非常に重要視されている昨今。
その中でも動画コンテンツは、非常に重要な位置を占めています。
訴求力は、一番と言っても良いほどです。
そこまで見越してかは分かりませんが、海外ではコンテストが盛んで、動画制作能力を切磋琢磨しているのです。
今の日本人は、競争するのがあまり好きではないのかも知れません。
プロなら兎も角、アマチュアの私達が、頑張って切磋琢磨する必要も薄いかも知れません。
しかし、それでも、競争する環境がない、少ないのはどうかと私は思っています。
勿論、誰にも見て貰えなくても、自分に妥協せず、作り込むのは大切です。
職人魂かと思います。
逆に、その様な職人気質な人にも、コンテストに参加し、皆様の目標となって頂けたり、更に切磋琢磨して頂ければと私は思います。
「一般視聴者の役に立つ」
一般視聴者にも、なるべく多く、出来れば全ての動画を見て欲しいのですが、そうも行きません。
コンテストで上位が決まっていれば、一般視聴者は、自分の余裕に合わせて見る事が出来ます。
取り敢えず、1位から10位まで見よう。
1時間あるから、20位まで見れるかな?
面白かったので30位まで見よう。
アイマスが好きなので、上位のアイマスMADだけでも見よう。
この様な使い方をして頂けたら成功かと思います。
これは残念ながら、下位の切り捨てでもあります。
しかし、ネット上にUPし、評価の対象となっている時点で、これは避けては通れません。
ランキングに載っている動画だけを見たり、再生順に並べ替えて動画を視聴するのは、必要な事なのです。
「再生数などに左右されない評価」
再生数はやはり、旬のアニメで、旬の曲で作った方が多くなります。
再生数が少ない動画は、なかなか見て貰えず、再生数の多い動画は、ランキングに載って更に見て貰える。
作ってる側からすると少し理不尽ですが、これも仕方のない事です。
コンテスト形式のイベント。特に一年に一度のコンテストとなると、その一年間のアニメがほぼ横並びになります。
旬かどうかよりも、クオリティが優先されます。
時間を掛けて、頑張って作ったクオリティの高い動画ほど、再生して貰える可能性が高まる。
コンテストが、その一助となれれば幸いです。
■ RULE
ぶっちゃけ細か過ぎます。
書いてる本人でも、真面目に読むのは辛いです。
しかし、実はルールを深く読むより簡単な方法があります。
過去のイベント作品を見る事です。
過去の主たるイベント作品に近い物を作っている分には、実は殆ど読む必要などないのです。
極端に短い動画、長い動画、複数投稿、合作、R-18作品、実写など、何か普通と違った事をしたい場合には、その項目をしっかりと読んで下さい。
主催者に質問するのも、確実で良いかと思います。
質問された私は大抵、ルールをコピー&ペーストして返事をしています。
それが出来る様に、細かなルールにしているのです。
気兼ねなく、どんどん御質問下さい。
勿論、細かく、注意深く読んで頂けるのが一番です。
頑張って書いているので、是非読んで下さいw
ルールが細かい理由がもう一つあります。
荒らし対策です。
完璧ではありませんが、ルールの隅を突いて荒らしてくるような人達に、ある程度対処出来るようにしている積りです。
長いルールは、荒らしが見ただけで嫌厭する、撥ね付ける効果もあります。
■ BEGINNER
AniPAFEのルールを軽く流し見て、矛盾を感じたあなたは正常です。
「初心者歓迎なのに、上級者も含めたコンテスト形式」なのです。
AniPAFEはこの点に関して、何処を向いているのか、わけが分かりません。
「初心者を辱める為にでもやっているのか?」と思われても仕方ないレベルです。
この理由はまず一つ。
「初心者も上級者も、一緒に競い合い、楽しめる物とする」ためです。
審査員が真剣に1位を決める大会では、初心者はまず、上級者に勝てないかと思います。
その為、通常は新人賞が別枠で授けられる事が多いのです。
しかしAniPAFEでは、一般投票者に向けてアピール出来る物があれば、初心者でも一矢報いる事が出来ます。
部門賞もあり、一転突破で受賞を狙う事も出来るかと思います。
また、「初心者でも、投票で楽しんだり、結果発表で楽しんだり出来るイベントとなっている」点も重要です。
新人賞に関しては、以前採用していた事があるのですが、本当に新人かどうかを見極める事が困難なので、今は行っておりません。
また、上位に入れなかったからと言って、悲観する必要はありません。
昨年の自分の順位から下がった、自分に負けたとしても、悲観する必要はありません。
逆に上級者ほど、初心者に負け、下位に甘んじた時のダメージが大きいので、悲観しない様に注意して欲しいくらいです。
プロが全力で作った、凄まじく綺麗なアニメであっても、ボロカスに叩かれる事があるのです(アニメの名前は伏せますが)
素人が作った動画など、叩かれて当然くらいの気持ちで挑んでも良いかと思います。
来年こそ、ランクインしたい。
来年は、あの人と勝負したい。
来年も、自分に勝ちたい。
1位になりたい。
ランキングは、常に前向きにだけ利用して下さい。
初心者と上級者が、触れ合う契機に、和気藹々と楽しめるイベントになっていたら幸いです。
■ PURPOSE
第一の目的、
「一つでも多くAMV/MADが視聴される契機となる事」
これは鉄板です。
どなたから見ても、この理由には御納得頂けるかと思います。
次に、
「一つでも多くAMV/MADが制作される契機となる事」
これに関しては、躊躇される方もいらっしゃるかも知れません。
「数は多過ぎても困る」「量より質を上げる方が大事では?」
と言う御意見です。とても納得出来ます。
勿論「バランスが大事」と言う御意見も、全く正しいかと思います。
この「戦いは数だよ理論」は、まずAMV/MAD界隈を盛り上げる為の物です。
なるべく多くの人間がいた方が良いのです。
制作時間をあまり取れない人、なかなか上達しない人もいるかと思います。
中には、質を上げる事にあまり頓着しない人もいるかと思います(全く頓着しないと言う人はいません。これは程度問題です)
どの様な人でも、AMV/MADを作って楽しんで頂きたい。
一応ですが、私はそう思っています(勿論、別の意見の方も大歓迎です)
すそ野が広ければ頂点も上がる「ピラミッド理論」もこの前提にあるかと思います。
もう一つは「山脈理論」です。
様々な人が、様々な方向を向いているからこそ、様々な山が繋がり、より高い山も生まれる。
富士山よりエベレストと言う感じでしょうか?
ゲーム業界などはこれの先人であり、開発し易い環境でサードパーティー(本体のメーカーとは関係のない、第三者メーカーの参入)を増やし、様々な方向を向いて制作する事を、非常に重要視しています。
言葉は悪いですが「クソゲー」があるからこそ、ゲーム業界は伸びて来たのかも知れません。
数を増やす、人数を増やす事には、実は他にも大きな理由があるのですが、とても大きな問題なので、ここでは語りません。
過去に少し(この文章の10倍ほどの長文です)語った事がありますので、興味のある方はそちらを宜しければ御覧頂ければと思います。
https://i-ha.hatenablog.com/entry/ar44537
(このページから9ページ続きますので、覚悟して御読み下さいw
■ OPINION
御意見募集をしたり、イベント全体の感想を募集したりしないのかと、良く聞かれます。
御意見は公式には募集しておりません。
何故なら、皆様全ての意見を採用する事は、矛盾していて絶対に無理だからです。
特に意見があると言う事は、現状を変えたいと言う事です。
今のままで概ね満足と言う意見と、どうしても食い違ってしまいます。
意見募集をしてしまうと、それが採用されなかった時、わざわざ悩んで質問して下さった人に、失望を与えてしまう可能性が高まると言うのも問題です。
こちらでは一応ですが、御意見として寄せられそうな物は、なるべく予想して、シミュレートもしています(頭の中で)
今回の記事も、イベント全体に対する、御意見、御感想、御質問への、ある程度のアンサーとして執筆させて頂きました。
また、イベント全体の感想募集は、半数以上が「ありがとう」等の肯定的感想になってしまう可能性が高いです。
非常にありがたく、運営としては励みにもなるのですが、その為に皆様に一筆を強制している様な感じにもなってしまいますので、行う予定はありません。
公式には募集しておりませんが、御意見、御感想は、こちらに寄せて頂いて、全く問題ありません。
また、こちらに寄せずに、twitterや掲示板で呟いたりしても勿論問題ありません。
言論は自由ですし。実は結構サーチして見ていますw
「ここが悪い」「あそこが悪い」その様な否定的御意見こそ、ありがたいです。
毎年、地味にルールを変えているのは、その様な御意見あってこそでもあるのです。
ただし、意見が採用される可能性は限りなく低い(現状維持派が多い)
返事が来る可能性は限りなく低い(私のせいですw)
それだけは覚悟して私にメールしたり、何処かで呟いたりして下さいw
一応ですが、採用される可能性が高いのは、重箱の隅を突く様な、細かな意見です。
大きな方向転換をする積りはありませんが、フットワーク軽く、小回りが利く様にはしたいと思っております。
■ AniPAFE
最後になりますが、「こーしたい」「あーしたい」その様な物をたくさん持っている人こそ、AMV/MAD界の宝です。
是非、新しいイベントをやって頂きたい。
例えば、AniPAFEを年2回にして欲しいと言う意見も良く頂きます。
私には無理! 本当に無理!w
皆様が協力して欲しい等と仰って下さる場合には、非才で非力、時間もなくて当てにはなりませんが、可能な限り御協力させて頂きます。
AniPAFEと言う名前や、生放送の場所など、色々お貸しする事も出来ます。
私も、このAniPAFEをいつまで続けられるか分かりません。
皆様にも、生活環境の変化、仕事、健康など、色々あるかと思います。
もし、このイベントがなくなっても、私のイベントを引き継ぐ必要はありません。
その時に、「AniPAFEと言うイベントがあった事」そして「その内容」を踏まえて、新しいイベントを考えて頂けるのが、一番だと思っております。
もし私が生きて継続しているなら、全く同じイベントをする必要は、当たり前ですが棲み分けの観点からもありません。
新しい、違うイベントを是非、考えて頂けたらと思います。
もっと大きく、もっと末永く続くイベントは特に大歓迎。
それは私の目的であり、AniPAFEイベントの目的にも、大きく合致するものです。
繋がりが出来れば、集まってイベントをしようと言う発想は、自然に出て来ます。
目的があれば尚更です。
人の数が多ければ、目的の数が多ければ、それだけイベントの数も増え続ける事となるでしょう。
それは正常な進化・発展です。
イベントが、AMV/MADが、素晴らしい原作や製作者の皆様に敬意を表すると共に、
動画を愛する全ての皆様の努力に感謝し、楽しめるファン活動の一つとなる事を祈ります。
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