inaさんへのインタビュー

2022-08-07Column

AMV-JAPANでは2021年、大体月1回程度でDiscordを使用したVoiceChat会を行っていました。
毎回ゲストを迎えてゲストに関連するお話しを聞く内容です。
最終回(2021/11/13)は、非常に洗練された流麗なAMV/静止画MADを作られるinaさんをゲストにお迎えしました。

メインゲスト:
inaさん
niconico
YouTube
Twitter

ゲスト:
muzugorouさん(@mizugorou_15)
さんちぇさん(@3che3)
津名さん(@tuna_tuna_tuna)
まさか!さん(@masaka_bikkuri)
シャンリーさん(@shangli_1053)

主催者(AMV-JAPAN):
いはさん
じょん

以下、VoiceChat会の一部をインタビュー形式にしてまとめたものです。


–ニコニコにAMVを初投稿されたのが2016年9月でした。AMVを作ろうと思ったきっかけを教えて下さい。

inaさん:
音楽が好きで、YouTubeとかで好みの音楽を探してる内にAMVを見つけて「あっ面白いな。」って思って。で、その時DTMやバンドをやってたんですけど、バンドが自然消滅しちゃって心が折れて、別の趣味として自分の好きな音楽と好きなアニメを組み合わせてAMV作るのも面白そうだなって思って始めました。


(Nadia’s Bake – ニコニコ初投稿作 / AniPAFE2016参加作)

–初期はループビデオを作られていた印象が強いです。

inaさん:
そうですね。今はもう無くなっちゃいましたけど「Vine」っていう、今でいう「TikTok」みたいなサイトがあって、そこでAMVを投稿してる方が結構いて、使ってる曲もお洒落で面白いのがいっぱいあったので、最初はVineに投稿する用に作ってました。


(ina’s works – 2016~2018年のニコニコ未投稿AMV集)

–2018年12月に、Kamroさん、ゆっぴさん、鼻炎さん等、豪華メンバーが揃ったMEP『BAD VIBE BLUE FIELD』を投稿されました。このMEPはどういった経緯で始まったんですか?

inaさん:
以前誘っていただいた京アニ合作というものがありまして、それの打ち上げオフの時に「次はinaさんが幹事でやりましょう」ってなって始まりました。
βconさんとか千里山女子さんとかも新たに参加して下さって、なんとか完成出来ました。


(BAD VIBE BLUE FIELD – 第6回ANIMAAAD祭参加作 / 参加者:inaさん 千里山女子さん βconさん Kamroさん ゆっぴさん sibaさん 鼻炎さん per_secondさん 忍野真白さん)

–2019年1月には、Qvyさんとの合作『Farewell』で初めて静止画MADを投稿されました。静止画MADを作ろうと思ったきっかけを教えて下さい。

inaさん:
2018年のAniPAFEに刺激をもらったような気がします。テラバイトさんとかゆっぴさんとか千里山さんとかの参加作が本当に好きで。
その後にQvyさんから合作のお誘いがあって、それもきっかけです。


(Farewell – Qvyさんとの合作 / inaさん初の静止画MAD)

–その後間もなくして、津名さん主催の招待制イベント「MADLIVE EXP!!!!! vol.440」に参加されました。
(※津名さん主催による、既存や新作のAMV/MADをリミックスしたライブイベント。)

津名さん:
その節はお世話になりました。

inaさん:
こちらこそ、ありがたかったです。

津名さん:
アニメMAD方面だと、いわゆるアンビエントというかチル系で動画作られる方ってあんまりいないんで非常に貴重でした。困った時はinaさんの動画を使わせてもらいました。

inaさん:
(笑)

津名さん:
inaさんはAMV的な選曲が割と多かったり、色調のいじり方が非常に好みだったので。
切り貼り勢でも切り抜き勢でもない独自の作風なので非常に助かりました。
最初はinaさんっぽい作風の動画を合わせてブロックを組み立てる予定だったのに、蓋を開けてみたら「inaさんの空気はinaさんしか出せない」っていう事になって、inaさんコーナーになってしまいました(笑)

inaさん:
MLEってどういう感じで動画が流れるのかっていうイメージが湧いていなかったので、以前のMLEを見てたらもっと良いのが出せたんじゃないかっていう後悔はちょっとだけありますね。
「MADLIVE EXP!!!!! vol.440」で初めてMLE見ましたけど、既存の動画の繋げ方がVJみたいな感じでめちゃくちゃ凝ってたので、見てて凄い楽しかったです。


(この世界が綺麗なのは – MADLIVE EXP!!!!! vol.440参加作)

–MLE参加後は投稿がパッタリ止まっていましたが、2021年4月に2年振りの新作を投稿してくれました。

inaさん:
別の事やってて2年間MADとは離れてたんですけど、やっぱりこっちの方が楽しいですね。
2021年にMAD界隈に戻ってきて一番思ったのが、界隈の横の繋がりが凄い進んでるなっていう印象があって。
2018年時点だと、MADの生放送って動画垂れ流しだったと思うんですけど、今はゲストとして色んなMAD作者を呼んだりとかあって。そういう横の繋がりがこの2、3年の間に深まったんだなぁっていう。同時に自分がそれに乗り切れてないんだなぁっていうのも感じました(笑)


(スローモーションをもう一度 – 2年振りの新作 / 個人作では初の静止画MAD / 第11回ANIMAAAD祭参加作)

–そして2021年9月にも新作を投稿してくれました。3年振りのAniPAFE参加作でもありますね。

inaさん:
いはさんが運営最後と聞いたので。
多分2016年のAniPAFEが無かったらここまで投稿続けてなかったと思いますし、2021年のAniPAFEが無ければこのMADも投稿してなかったと思います。
今まで本当にありがとうございました。

いはさん:
こちらこそ~!

まさか!さん:
今回のAniPAFEで気に入った動画色々あるんですけど、唯一今回の参加作の中で原作が気になって手に取ってみたのがあって、それがinaさんの声カノMADでした。

シャンリーさん:
配色がめちゃくちゃ綺麗だなって思いました。リアル調な所は青ベースで作られてて青春の透き通った綺麗な感じがありつつも、ポップな所はたくさんの色がバランス良く使われてたので、華やかで凄い良いなぁって思いましたね。きらきらしてました。

inaさん:
ありがとうございます。


(声がだせない少女は「彼女が優しすぎる」と思っている – AniPAFE2021参加作 総合6位 / 演出賞17位)

–声カノのMADは初めてみました。色んな動画サイトを探しても見当たらなかったので、もしかしたら一番最初の声カノMADかもしれませんね。

inaさん:
だと思います。
人気ソースで作るとなると、他のMADの作風に引っ張られそうな感じが個人的にあるんですよね。なので自然と、あまり知られてないソースで自分が好きな作品を扱いたいってなっちゃうのかなって感じです。

–このMADはどういう工程で組み立てていったんですか?

inaさん:
キャラクターの1人が喋れないっていう事は最初に伝えないといけないなっていうのがあったので、まずは自己紹介のカットを作ろうってなって。
次に、「このシーンはサビに持っていこう」とか「このシーンはサビ前にしよう」とか大体の部分を決めて、その後は悩みながら作っていきました。
自分の作り方は効率が悪いので、本当は絵コンテを作んないといけないなとは思ってるんですけど(笑)

–これまで使用した動画編集ソフトを教えて下さい。

inaさん:
AMVを作り始めて最初の2本ぐらいはAviutlを使って、全然使いこなせないままでしたけど2016年の末にAfter Effectsに移行しました。

–動画編集を始めて数ヵ月でAfter Effectsを使い始めたんですね。

inaさん:
当時見てたのがほぼ海外のAMVで、目指す所がそこだったので、その人達が使ってるのと同じソフトの方が良いかなっていうノリで(笑)

–特に影響を受けたエディターさんっていらっしゃいますか?AMVと静止画MADで違うかと思いますが。

inaさん:
AMVは、海外の方だとNostromoさんです。一番最初にハマったAMVがNostromoさんのだったので。
日本の方だとほりぞさんです。多分日本人のAMVで一番見てたのがほりぞさんのだったと思います。あとHIROKIさん、DigiCatさんもですね。
静止画MADはQvyさんかなぁ。

–今後も静止画MADをメインに作られる予定ですか?

inaさん:
曲とかアニメとかからインスピレーションがあればAMVも作りたいなって思ってます。

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Column

Posted by John