[iha’s column] 超初心者の為のAMV/MAD講座 第1回
初心者の方に質問される事が多い為、この動画初心者講座も、いつか書いて置かなければと思っていました。
私なりの物であり、この通りにやらなければならないと言う物ではありません。
難しい技術の事は書きません。
既に作っている人にとっても、殆ど無意識にやっている事を文章化しただけのものです。
しかし、私も含めて自分の動画を見返す契機にもなる様に書く積りですので、古参の方も宜しく御願い致します。
第2回は未定です。
初心者向けにまず簡単な「■AMV/MAD用語解説」から始めようと思います。
用語解説も、「■ 作る前に知っておいた方が良い事」の項目も、正直飛ばしてしまって構いません。
いきなり最後の「■ 制作しよう!」の項目から読むのがオススメです。
■ AMV/MAD用語解説
● AMV
AMVとは”Anime Music Video”の略であり、日本のアニメを様々な曲と合成したものです。
海外のジャパニメーションファンがファン活動の一つとして、インターネットが普及する以前から行っていました。
● MAD
”気が狂った” ”馬鹿げている”などを指す英語。
現代日本ではMAD動画を指す事が多いのですが、海外では一般的ではなく、主にAMVと呼ばれています。
ビデオデッキが一般に普及した頃、それを用いて動画編集を行う人々が同時多発的に生まれました。
その人々の作品が、海外ではAMV、日本ではMADと呼ばれて行く事になります。
自分達の作品を良い意味で”狂っている”とし、悪い意味でも”狂っている”ので許して下さい。
と言った感じで、自虐的に用いられる事もあります。
中国・韓国などでは、”夢寐(眠って夢を見る)”と呼ばれる事も。
日本では音楽に合わせたMADの事を、AMVと呼ぶ事もありますが、明確な境界線はありません。
MADは音楽を使用しない動画も含みますので、AMVよりも広義であるとは言えます。
この講座では、音楽をあまり必要としないストーリー系のMADは、ほぼ別ジャンルなので申し訳ありませんが対象とはしておりません。
● 切り貼りMAD
静止画やエフェクトなどをあまり使わず、アニメのシーンを繋ぐ事に重点を置いたMAD。
技術力が問われない分、構成力が重要となります。
● 静止画MAD
アニメなどの既存の動画をあまり使わず、静止画を自分で動かす事に重点を置いたMAD。
静止画のみのMADでも、エフェクトを多用した場合はエフェクトMADと呼ばれる事があります。
● 動画MAD
アニメなどの動画素材を中心とし、静止画、切り抜き、エフェクトなども使う、一般的なMAD。
動画MADとはあまり呼ばれず、普通にMADと呼ばれる事が多いです。
● 複合MAD
アニメなどの複数の映像素材を使ったMAD。海外では”various”と言われる。
同じ様なシーンを繋ぐ事を、バケツリレー等とも言う。
● 再現MAD
既存のOPやED、PV等を、別の映像を使って再現したMAD。
モノマネが笑えるのと同じ原理で、笑いを取るのに向いていて、人気の高いジャンル。
プロの作品を真似るのは勉強になりますが、笑いに偏りがちで視聴者を感動させるのに向かない上、自分らしさをあまり表現出来ない為、イベントによっては参加不可になっている事も。
● 合作MAD
複数の動画作家が、共同で動画を作る事。SkypeやDiscordで相談しながら行う事が多い。
海外では”MEP(Multi Editor Project)”と呼ばれる。
主催者の負担が高く構成も難しいが、他の参加者は短い持ち時間に技術力をつぎ込める為、動画全体の技術力は上がる事が多い。
動画作家には人気が高いのですが、人間関係など難しい面も多いので注意して行って欲しいです。
● 音MAD
音の編集を中心とし、台詞を繰り返したりして、リズムに合わせたMAD。映像は様々。
AMVのカテゴリーに微妙に含まれておらず、海外のイベントでは参加不可の場合もありますので注意が必要です。
● ネタMAD
ギャグを中心としたMAD。音楽をあまり重視しないストーリー系が多いが、AMV系のネタMADも以外と多い。
笑える動画は快楽度が高く、結構多くの人が求めている為、人気のジャンル。
音MADが、ここに含まれる場合も多いです。
● 手描きMAD
絵の練習をするだけでも多くの時間が消費される為、元々絵師を目指していた人しか、あまり挑まないMAD。
逆に、絵の練習をして来なかった人々が、普通のAMV/MADを作り始める事が多いと言えるのかも知れません。
これは漫画やアニメの編集者、ディレクター、声優などにも、絵が描けない人が多いのと似た状況なのかも知れません。適材適所。
● 差し替えMAD
アニメのOP映像などを、他のアニメのOP曲に載せ換えただけのMAD。
個人の作品としての意味合いが薄い為、殆どのイベントでは参加不可となっていますが、簡単に作れるため数は多いです。
● MG(モーショングラフィックス)
静止画MADの表現方法の一つ。
広義では静止画を動画の様に動かす事を指しますが、動画作家の間では静止画を自然に次の静止画へと変化させる技術を指す。
美少女ゲームのOPなどで良く見られます。
● キネタイ(キネティック・タイポグラフィー)
MGの一つで、文字をメインとして次々に切り替えて行く表現方法。
ちなみにタイポグラフィーは文字のデザイン表現の事で、キネティックは”動的な”と言う意味。
歌詞を中心とした、VOCALOIDの動画に良く見られます。
● リミックス、アレンジ、メドレー、マッシュアップ、ミドルアレンジ、ショートアレンジ
曲を短くしたり、組み合わせたり、編集して使う音楽技法。
アニメのOPなどは、基本的にその曲のショートアレンジ。
AMV/MADでは曲を短くした、ミドルアレンジ、ショートアレンジが良く用いられます。
動画編集ソフト上でも出来ますが、拘るなら”Audacity(無料)”等のもっと細かく編集出来る音楽ソフトを使うと違和感なく仕上がります。
● FX、エフェクト、フィルター
映像編集における特殊効果の総称。光を用いたり、映像を動かしたりを自動で行う。
既存の素材も多く、モザイクなどもこれに当たります。
● PIP(ピクチャ・イン・ピクチャ)、オブジェクト
画像の上に、画像を重ねる技術。エフェクトの一種。
オブジェクトは矢印などの、背景の上に置く小さな画像の事です。
● パーティクル
光などの粒子を用いたオブジェクトの一種。
動画編集ソフトによっては、自由に配置、移動させたり出来ます。
● トランジション
映像を切り替える際に用いるエフェクトの一種。
たいていの動画編集ソフトに最初から入っているので、手軽に動画をカッコ良く出来ます。
初心者はたくさん使いたくなりがちですが、上手い人ほど使っていないのが現実でもあります。
ちゃんと意味のある演出を心掛けたい所です。
● フェード
二つの映像を滑らかに切り替えるトランジションの一種。
エフェクトを殆ど使用しない切り貼りMADのジャンルでも、これだけはOKとする場合が多いほど重要。
黒い画像や白い画像を1秒ほど挟み込む、ブラックフェード、ホワイトフェードも重要です。
動画のテンポも良くなるので、是非使ってみて欲しいテクニック。
● クロマキー
特定の色を透明にする技術。
青い背景の前に人物を置いて映像を作り、その青を抜いて別の背景と合成するブルーバックもクロマキーの一種。
● マスク
映像を切り抜いて、他の映像に重ねる技術。
効果はクロマキーに近いが色を抜くのではなく、型紙を使う感覚。
● フォント
文字のデザイン。書体。Windows等のOSに組み込んで使う。
ネットで無料配布しているフォントも多いが、ヱヴァンゲリヲンで有名な”極太明朝体”やカッコいい毛筆”侍”などは高額。
無料フォントが大量に載っている書籍を買うと楽に集められます。
● テキスト
動画内に置く文字、文章。
動画ソフトには様々なテキスト専用エフェクトを持つ物も多いのですが、殆どが歌詞などの小さな文字用。
大きな文字を動かすには静止画のテクニックが必要となります。
大きな文字ほど演出に凝らないと浮いてしまう為、難しくなります。
● 切り抜き
画像を切り抜く事。AMV/MADでは主に背景を切り取って、キャラだけにする技術。
動画編集ソフト上ではなく、”Photoshop”や”GIMP(無料)”などの画像編集ソフト上で行う事が多い。
何枚も切り抜きを重ねれば、走っているキャラを他の背景に重ねたり出来ます。
切り抜いた画像は、背景を透明にして、PNG形式にする人が多い。
切り抜いたキャラはそのまま置くのではなく、影を付けたり、縁取りをした方が自然に見えます。
また、右から左へ少し動かすだけでも良いので、止めない様にした方が自然に見えますので、初心者の方は是非やって見て下さい。
● シャドウ
文字や画像に影を付ける技術。
動画編集ソフトがやってくれる場合もありますが、自分で画像を二枚重ねて、黒くしたり透明度を入れても良い。
● タイムライン、トラック
タイムラインは動画編集ソフト上の、映像を並べて編集する場所。
そのトラックを増やす事により、映像の上に映像を置く事が出来ます。
切り抜いたキャラなどを背景の上に置く時は、影や別のオブジェクトなども必ず置いて、2枚ではなく3枚以上で奥行きを表現した方がカッコ良く見えます。
初心者用の動画編集ソフトには、タイムラインが一つしかない物も多いので注意。
● プロジェクトファイル、セーブ(保存)
編集経過を記憶するファイルとそれを作る作業。動画編集ソフトはとても良く止まるので、セーブは非常に重要な儀式。
細目にセーブしないと、その日の作業が全て無駄になってしまいます。
細目に名前を変えて(編集経過01、02などの様に)セーブするのも重要。
プロジェクトファイルが一つ壊れてもその前には戻れるし、編集結果が気に入らない時にも戻れる。
キッチンタイマーを手元において10分毎にセーブする人や、複数のHDDに保存する人もいるほど。
毎年、細目なセーブを怠った為に、多くの動画作家が死亡しています。
● レンダリング
プロジェクトのデータから、動画を作り出す儀式。
動画作家のテンションが一番上がる時間とも言われる。この時点で一応の完成と言えます。
● エンコ、エンコード
YouTubeやニコニコ動画等にUPする為に、それぞれに合わせた形式に動画を変換する作業。
これをしなくても最近は比較的綺麗にUP出来る様になりましたが、画質に拘るならやっても良い。
”つんでれんこ”が使い易いのでオススメ。
”AviUtl”の方が細かく設定出来ますが、エンジンは同じなので殆ど見分けは付きません。
この時点でミスが見つかると、動画作家のテンションを著しく下げると言う危険な儀式でもあります。
● AVI、MP4、VOB
動画用のフォーマット。映像と音を収めるコンテナ形式。拡張子。
AVIはファイルサイズが大きいが編集がし易く、MP4はファイルサイズは小さいが汎用性は劣る感じ。
動画編集者の多くは、大抵どちらかの形式で行っている筈。
VOBはDVD用のフォーマットですが、一部の動画編集ソフトではそのまま使えます。DVDの使用方法などはググって下さい。
動画サイトはMP4対応なので、UPする時には必ずMP4で。
● 可逆圧縮、ロスレス圧縮コーデック
不規則なホワイトノイズなどでなければ、大幅に動画を圧縮出来る技術。
非可逆圧縮(画面を小さくしたり)してしまうと元の画質には戻せないが、可逆圧縮なら戻せます。
重いAVIファイルを圧縮するのに用いられる。”Lagarith Lossless Video Codec”や”HuffYUV”が有名。
インストールすると動画編集ソフト上で使える様になりますが、対応していない動画ソフトもあります。
画像ファイル形式のJPGは非可逆圧縮で、PNGやGIFは可逆圧縮なので、画質が大事な動画ではJPGは使わない方が良い。
● WAV、MP3
音源用フォーマット。拡張子。CDはWAV形式で、ダウンロードコンテンツは殆どMP3形式になっています。
WAVは無圧縮で、MP3は圧縮劣化していますが、普通の人は聞き比べてさえ分からない事が多い。
ただし動画編集は、何度もエンコードを繰り返すので、なるべく質の良いWAV音源を使いたい所。
CDの使用方法はググって下さい。
● WMM、WLMM(Windows ムービーメーカー、Windows Live ムービーメーカー)
WMMは廃止され、WLMMに一度移行したが、名前だけWMMに戻った謎ソフト。
しかも現行のWMM(WLMM)は、廃止されたWMMよりも機能が落ちています。タイムラインは一つで、エフェクトも殆どない。
切り貼りMADを作る分には問題ない様に見えますが、機能が少ない割に非常に重くて止まりやすく、切り貼りMADを作るのにさえ評判が悪いです。
出来る限り早急に、無料の”AviUtl”か、4000円程で買える”PowerDirector Standard”等への移行を検討して下さい。
● PD(PowerDirector)、VS(VideoStudio)
初心者でも使い易い、有料動画編集ソフトの代表格。
PDはニコニコ動画正式対応ソフトですが、VSの方がオーソドックスでAMV/MADに向いている印象。
PDはパーティクルが多く、VOBファイルも使用出来るため入力画質が良い。VSはトランジションが多く、レンダリングの設定が細かいため出力画質が良い。
4000円~1万円以上と価格バリエーションも多いが、ゲームソフト1本分は確実に遊べると思います。
● AviUtl(エーブイアイユーティル)
本来は無料のエンコードソフトでしたが、有志により動画編集能力が拡充。
MP4の使用プラグインや、拡張編集プラグインの登場により、現在では最大派閥の無料動画編集ソフトとなっています。
ただしプラグインの導入すら素人には難しく、しかも大量、バグも大量と問題点も多い。
使いこなせば、AE以外の有料ソフトすら凌駕する貧乏人の味方。
● AE(AfterEffects)
プロ仕様の動画編集ソフト。月額2000円~5000円程なので、全く使わなくても1年で12000円から6万円位の出費になります。
更にエフェクトを買ったりするのにもお金が掛かりますし、その設定も非常に細かく出来るのでとても難しい。
ただし上手い人の殆どが、このソフトを使っていると言う事実も見逃せません。本気で動画編集をしたい人向けです。
このレベルの人は、私の記事など読む暇があったら、プロの方達の記事を読みましょう!
■ 作る前に知っておいた方が良い事
1、たくさんの動画を見る
この段階は、たくさんの作品を見るだけです。
AMV/MADだけでなく、アニメやゲームのOP、実写作品なども参考になります。
たくさんの動画を見ていて、自分でも作ってみようかなと思った人。
皆様はもう仲間です。
注意すべき事が一つ。
自分は誰も作った事のない動画を、新しい動画を作ると言う目標は高過ぎます。
勿論、新しい技術、斬新なアイディアを持って、動画制作を始めるのは、とても歓迎すべき事です。
しかし、それを本当に今まで誰もやって来なかったのかは、残念ながら疑問です。
YouTubeが出来てからでさえ、もう10年以上が経っています。
それ以前も含め、もうかなりの人間が動画を作ってきた訳で、その全ての人が気が付かなかった動画等、技術革新がない限りゼロに等しいと言って良いでしょう。
あなたが新しいアイディアだと思っている物は、あなたが知らないだけの可能性が非常に高い。そこは覚悟して下さい。
そして、その覚悟を持った上で、是非自分で考えたアイディアをどんどん使って下さい。
誰かが使った事のある演出であっても、自分で考えた演出は、絶対にあなたの力になります。
あなたの作品が、あなたらしい作品になる第一歩です。
勿論初心者ですから、上手い人の真似も絶対にやってみて欲しいです。
たくさんの技術を吸収するのは、素晴らしい動画作家になる近道です。
AMV/MADだけでなく、カッコいいイラストも、動画の参考となりえます。
構成には構成力が、テキストには文才が必要です。
あなたの日常全てが、あなたの作品に繋がっています。
2.ジャンル
芸術作品は完全なジャンル分けなど出来ません。
AMVとMADの違いも、動画MADと静止画MADの境目も、厳密にはありません。
この動画は曲と映像が全然合ってないけどAMVと呼べるの? この動画は静止画MADと呼べるの?
などを気にする人もいますが、私は気にしないで良いと思います。
あなたは自由に好きな動画を作って良いのです。
しかし、あなたの動画は、あなたの意志に関わらず、必ず一定の傾向を持ちます。
ここではAMVやMADなどに拘らず、便宜上4種に分類するとします。
A タイムリーな動画
B カッコいい動画
C 地味な動画
D 自分用の動画
3.傾向と対策
あなたの作りたい動画を上記で分類しましたが、それによってあなたがすべき事やその動画の行く末が大雑把にですが決まります。
縦軸は再生数で、横軸が制作時間です。
ちなみに制作時間は短い人は1日ですが、長い人は1週間から1年以上と幅があります。
あなたが週に1時間しか制作時間を取れないなら、完成までとんでもなく長い月日が必要になるかも知れません。
あなたの日常生活を優先して、無理のない計画を建てて下さい。
A 再生数が高めなのは、タイムリーな動画、笑える動画など、
視聴者が今見たいと思っているジャンルです。
特にタイムリーさを重視した場合、制作時間は以外と短くても再生数は伸びます。
B カッコいい動画、派手な動画は制作時間が掛かる為、タイムリーさを逃し、
再生数は伸び悩みがちです。
しかし、その圧倒的クオリティで、
一度伸びれば他の動画とは一線を画す再生数ともなりえます。
C マニアックなジャンル、地味な動画を作りたいと思ったあなた。
申し訳ないのですがイバラの道を覚悟して頂きたい。
特に時期を逃した嘗ての人気ジャンルなどは素材も増え、他の素晴らしい動画も多く、
それに対抗する為に制作時間も膨大になりがちです。
その上、再生数は全く伸びません。
せめてタイムリーな人気のある曲を使う事をお勧めします。
それでも、映像も曲も地味な動画を作りたいと思ったあなた。
あなたこそ、本当に動画を愛しているのだと思います。
是非、その愛を動画にぶつけて下さい。
D 最後に、制作時間が少なく、マニアックで、再生数も低い動画です。
恐らく、これは個人用の動画なのだと思います。正直、私もこの分類に入りがちです。
この動画はどんなに崇高な理由があろうとも、
個人向けとカテゴライズされる動画であると言う事を自覚した方が良いと思います。
この表は初心者用であり敢えて入れてない要素があります。それは知名度や情報戦です。
知名度や広告宣伝などで下駄を履けば、再生数が伸びます。
初心者にはツライ要素ですが、あなたも良い動画を作り続ければ良いのです。
動画以外で知名度を上げると言う手もありますが、良い動画が作れていなければ叩かれると言う事も理解した方が良いでしょう。
4.結果
作ってもいないのに結果の話です。
ニコニコ動画での動画の平均再生数は、90~100再生くらいです。
これは上位である100万再生クラスの動画も含めてなので、中央値はもっと低くくなります。
全くの初心者の動画は、まずは100再生を目標としても良いかと思います。
それでもいきなり中堅レベルに相当する訳で、十分過ぎるほど高い目標です。
見てもらう為の、動画以外の努力も怠ってはいけません。
タイトルを工夫し、タグを工夫し、解説文を工夫し、サムネを工夫する。
あなたの動画が幾ら素晴らしくても、見て貰えなかったら評価されません。
時間を掛けて作った、素晴らしい動画であればあるほど、全てにおいて全力を尽くすべきかと思います。
勿論、あなたが動画の内容だけで勝負したいと言うのなら止めはしません。
新しいアカウントで、タイトルもタグも無しで、サムネは黒一色、誰にも動画の事は話さずに投稿して下さい。
それで伸びたら、あなたの動画は本当に凄い。
プロになれるどころか、プロでもトップクラスに行けるだけの実力があるかも知れません。
そんな特別でない、普通の初心者の動画は、見るだけ時間の無駄と言われる事が多いかも知れません。
たくさんの動画を見ていると、残念ながら本当にレベルの低い動画もあるものです。
その様な動画も、私は必要であると思っています。
下手な人が動画を作ってはいけないと言う事はありません。
下手な動画は、自然と再生数も伸びず、淘汰されますから、気にする必要はありません。
私も少し見ただけで、引き返してしまう事があります。
けものフレンズを1話だけ見て引き返してしまったら、勿体ない様な気もしますが仕方ないのです。
あの様な奇跡は早々起こりません。
あなたの動画は、少し見ただけで引き返されない様に、冒頭に力を入れるべきです。
底辺は多い程、才能のある人も混ざって来ます。
底辺から這い上がる人もいます。
天才的な動画は、凡人に理解されないだけかも知れません。
試行錯誤や失敗こそが、新しいものを生み出す力なのです。
■ 制作しよう!
1.映像から決めるか、音楽から決めるか。
殆どの場合、アニメやゲームなど、映像が好きで曲を探すと言う事になるかと思います。
稀に新しい曲に出会った時や、たくさん曲を聴いている内に、あのアニメに合わせたいと思う事もあるでしょう。
映像か音楽、どちらかがメインになるのは避けるべきです。
映像も音楽も素晴らしくないと、両方が素晴らしい動画には勝てません。
歌詞と動画の内容が、完全と言って良い程一致していないと、一致している作品には勝てません。
勝ち負けではありませんが、感動されません。
あなたの基準で構いませんから、映像も音楽も、妥協せずに選んで下さい。
私は動画に使いたい曲を、常に500曲以上持ち歩き、映像素材をHDD一杯にストックし、既に組み合わせたネタを100近く持っています。
しかしこれは殆ど没ネタです。これを上回るネタを思い付いた時にこそ動画を作り始めます。
私より多くの曲を聴き、多くのアニメを見ている動画作家も多いです。
新人がここまでする必要はないとも思います。
何と言っても、あなたの今迄の人生の時間、全てを掛けた動画が、第1作目なのです。
そのアドバンテージを生かし、是非素晴らしい動画を作って下さい。
2作目からは1作目を超えようと苦しむ事になるかも知れませんが、頑張って選びましょう。
歌詞のないインスト曲や洋楽は、正直初心者には荷が重いです。
プロでさえ、インスト曲を使って日本人を、視聴者を感動させる事は難しい。
評価されなくても当たり前と言う覚悟で臨んで下さい。
それでも作りたいと言う情熱を持ったあなたは是非、その動画を作って世に出すべきです。
それでこそ、人を感動させる事が出来るのだと思います。
2.テーマ
映像や音楽、どちらかが決まっただけでも、テーマは決まって来ると思います。
そのテーマを最大限、表現する事に注力すべきです。
5分の動画に、多くのテーマを盛り込むとテーマが薄れます。
二つくらいが無難かと思います。
長いアニメやゲームには多くのテーマが盛り込まれていますが、音楽一曲にはあまり多くのテーマが盛り込まれていないものです。
少なくとも一つ、あなたの動画が視聴者に訴えたい事を決めておくと、動画に芯が通ると思います。
「愛」「別れ」「友情」「死闘」「成長」「空」「黒」「三角」「侘び」「寂び」「萌え」「オリジナルなストーリー」何でも構いませんが、「愛」などは多くの人が選ぶテーマですので、もうちょっと細かく、自分だけの、自分らしいテーマを持つべきかと思います。
ちなみに、「このアニメや曲を知って欲しい、好きになって欲しい」「動画を楽しんで欲しい」等と言うのも、ほぼ全ての動画に当てはまるので、これは必ず盛り込むとして、他のテーマを考えて下さい。
「カッコいい動画を作りたい」等も同じです。
カッコいいプロのPVは確かに人を惹きつけますが、良く見ると人を惹きつけるPVはカッコ良さだけではないと気が付かれると思います。
興味を引かれるような映像、アクション、ストーリー、謎。様々な仕掛けがあるものです。
テーマは直球で、タイトルや解説文、動画内テキストなどで語っても良いと思います。
勿論、裏に様々なテーマがある動画は、とても素晴らしい作品となりえますので、是非チャレンジして下さい。
3.構成
前奏 → 歌詞 → 間奏 → 歌詞 → 後奏
起承転結。
大抵の場合、大雑把にはこの様な構成になると思います。
前奏は物語の導入や解説とタイトル。
間奏やサビは、バトルやダンスシーンなど、動きのある物に。
後奏にはテーマを持ってくるのが王道でしょうか?
歌詞には当然、それに合ったシーンを入れるべきです。
構成が上手い人になると、この王道を敢えて外して来ます。
伏線を重ねたり、最初と最後の両方にテーマを入れたり、タイトルを最後に持って来たり。
それでも上手い人だと違和感はありません。
歌詞とは逆のシーンを入れるのも、テクニックの一つです。
文章の技法ですが、倒置法、誇張法、設疑法、反語法、感嘆法、反復法など様々な技法が考えられるかと思います。
一つでもこれらの技法を上手に入れれたら、構成の評価がグッと上がると思います。
私は歌詞をテキストデータにして、一節一節に、どの映像を当てはめるか、書いては消してを繰り返しています。
4.演出
演出は、ほぼイコールでその動画のメリハリです。
まずは動画の冒頭、そこで視聴者に引き返らせない様に、そしてあなたの動画を最後まで見て貰える様に努力すべきです。
切り貼りMADでも、上手に似た様なシーンを繋いだり、細かくシーンを切り替える事によって、メリハリを生む事が出来ます。
これも演出の一部と言えるでしょう。
ボイスや効果音を入れたり、音楽を止めてしまったり、別の曲を流したり、音源での演出も可能です。
カッコいい静止画表現、動きのある切り抜き、歌詞に合ったテキストなどは、王道ですが破壊力満点です。
ただし、無駄な演出には気を付けるべきです。
テーマが薄まったり、美しい映像を破壊してしまっては、元も子もありません。
基本的に同じ手法の派手な演出は御法度ですが、反復する事によって強調したり、統一性を持たせたりも出来ます。
初心者の動画は、間延びしがちです。視聴者を飽きさせない構成と演出。
これが出来ただけでも、あなたの動画は、もう初心者とは呼べない素晴らしい動画になっているかと思います。
自分の動画を見返して間延びしている箇所があったら、別のシーンを挟んでテンポを上げるだけでも構いません。何か追加してみましょう。
講座などとは名ばかり、今回はまさに表面だけの、「初心者だってそんな事分かっとるわ!」って感じの記事になってしまいました。
長々と書いては見ましたが、動画は自由です。好きに作ってOKなのです。
しかも技術編である第2回は未定です。
技術的な事は、映像も交えないと分かり辛いので、記事にするのが難しいのです。
既に上手な人達がたくさんのブログを、記事を書いて下さっていますので、是非そちらをどうぞ!(投げたw
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